「いすに座っているとき、上体がぐにゃっとなり、いつも姿勢が崩れる子がいるんです。」

といった質問をよくいただきます。

椅子に座る姿勢 崩れる

どのようなサポートをされているかお聞きすすると、

「また、ぐにゃってなってるよ、背中ピンとしてちゃんと座って!」とその都度伝える。
姿勢が崩れないように、座位姿勢を補助するクッションや矯正グッズを使っている。
との声が多くありました。

これも間違いではありません。
ただ、これだけではなかなか姿勢はピシッとなりません。

 

そもそも、なんで姿勢がぐにゃっとなるのでしょうか?

まず、身体面から見ていきます。

・姿勢を保持する筋持久力が弱い
・体幹力が弱い
・姿勢を保持させるための筋肉を緊張させる(筋緊張)力が弱い

これらがしっかり備わっていないと、
きちんと座って!に対し一時的には姿勢を正せますが、
すぐぐにゃっとなります。

次に、環境面を見てみます。

・椅子の座面が堅くてお尻が痛い、だからぐにゃっと姿勢を崩して
(または、上体やお尻をもぞもぞしながら)お尻への圧を分散している。

・足の裏(足底)が、床面についてないので足がぶらぶらする。
足が宙ぶらりんになっているから姿勢が崩れやすい。

・自分が興味のあることだけに目が向き、それに応じて頭が動き体も動く。
だから、姿勢も崩れていく。

姿勢が崩れる原因を探ってみると、いろんなことがあるんです。
実は、上記すべての項目、幼児期と小学2年生頃までの私に該当します。

この当時は、体の線が細く筋力も弱い。
でも、体を動かすのだけは大好き
先生の話をずっと聞くのができない子どもでして、
教室にある飾りや教科書の中にあるイラストや写真などがあればそこに集中してしまい、
いつの間にか姿勢が崩れていました。
「背中にものさし入れるよ!」なんてよく怒られていました。

では、ぐにゃっとなる姿勢を改善する方法をお伝えします。

一番にお勧めするのは、体を動かすことです。
どう動かすかですが、バランスボールやトランポリンで遊んだり、
公園であれば、ブランコやジャングルジムもおすすめです。
バランスボールやトランポリンがない場合、
1人でできる、お尻をつけて手足を伸ばすV字バランス遊びや
親子で背中押し相撲などおすすめです。
これにより、姿勢がピシッとできる体の土台をつくっていきます。

大事なのは、遊びを通して体を動かすことがポイント!
決して姿勢改善のための訓練にはならないように心がけてください。

環境的な面は、
可能であれば、子どもが座ったときにお尻が気持ちいいと感じるクッションを敷くとか、
足底をつけて楽に座れる椅子のサイズにするとか
注意散漫であれば、例えば話をしている人に集中できるように、
可能な範囲で周りにある飾り物などを片付けるか見えないようにする
といった工夫も一つです。

これが正解!というのはありません。
まずは試してみて、子どもの反応を見ながら調整し、よい解決方法を探し出してみてください。